写真はノヴォシビルスクの鉄道技術博物館にて展示されていた家畜車です。
自重:25.75トン
積載量:26トン
最高速度:時速100キロメートル
容量:78立方メートル
車体長:14620mm
家畜定員:羊88頭、豚34頭、牛15頭
職員用スペース付き
この貨車は昭和60(1985)年アルタイ鉄道車両工場にて製造されました。
平成12(2000)年博物館入り
日本の家畜車は「カ」形式で呼ばれ、カ3000等がありました。
しかし、鉄道輸送中に家畜が体調を崩し死んでしまうことが少なくないことから、家畜はトラック輸送に切り替えられました。
まるまる太った家畜が鉄道の長旅に疲れてやつれてしまったら商品価値下がってしまいますからね・・・
また、冷凍輸送技術の発達により、生産地から遠く離れた消費地である大都市近くの屠畜場で処理するよりも、生産地近くの屠畜場で処理解体した後、輸送する方が効率がいいという事情もあります。
そんなわけで昭和52(1977)年に日本では家畜車が形式消滅しましたが、この車両は昭和60(1985)年製なのでロシアではその後も家畜車が製造され続けていたことになります。
また、ロシアの家畜車といえば、シベリア抑留者を輸送していたのでは思われるかもしれませんが、この貨車はゴルバチョフ時代に作られたのでそれはありません。
ただし、博物館にはそれを思わせるような車両が展示されていました・・・それが以下のページです。
ソ連の1945年製有蓋車(boxcar 1945)
撮影日:平成23(2011)/9/29
投稿日:平成25(2013)/11/28