写真はノヴォシビルスクの鉄道技術博物館にて展示されていたアスファルト輸送貨車です。
この貨車の見た目はタンク車というよりは石炭輸送ホッパ車の様な形をしています。
日本のアスファルト専用車は
タキ11700形
や
タキ9200形
が該当しました。(現在いずれも廃車)
見た目は普通のタンク車に配管が取り付けられたような構造をしており、ソ連のとは異なっています。
このようなタイプの貨車の図面がみつかりました。
Вагоны Бункерного типа - мод.17-494
追記:
この貨車は「для перевозки нефтебитума(ビチューメン輸送のための)」とあったので、このページは当初「ビチューメン輸送貨車」と訳していたのですが、若干意味が違っていたので訂正します。
ロシア語の「нефтебитум」(ネフチェビチューム)は、石油を意味するнефть(ネフチ)とビチューメンを意味するбитум(ビチューム)を合成した言葉となっています。
「ビチューメン」とは何かというのを検索した中で「アスファルト」という言葉にたどりつきました。
どうもビチューメンとアスファルトの差が最初は正直よく分からなかったのですが、
一般社団法人 日本アスファルト協会
の「
アスファルトの定義
」ページによれば、
「・・・日本では一般に石油アスファルトをアスファルトと呼んでいます。」
「道路舗装に用いられる瀝青物質を欧州諸国ではビチューメン、米国では「アスファルトセメント(asphalt cement)」と呼んでいます。日本では米国式の呼称を省略して「アスファルト」と呼んでいます。」
とのこと。
ビチューメンがサンスクリット語を語源とするのに対し、アスファルトがギリシャ語を語源とするからなんだそうです。
というわけで、実態に即して日本語に訳すのなら「アスファルト」のようなのでタイトルごと変えさせていただきます。
Photo Date:29/Sep/2011
Posted Date:19/Oct/2013